外国人材の採用方法と注意点

column
HOME / 人材派遣コラム / 外国人材の採用方法と注意点

「求人を出しても応募が集まらない」「人手不足が続き、現場の負担が増えている」と悩んでいる採用担当者の方も多いのではないでしょうか。

採用難が続くなか、人材確保の選択肢として注目されているのが外国人材の採用です。一方で、「どのような手続きが必要なのか」「在留資格によって働ける仕事が違うのか」といった不安から、導入に踏み切れない企業もあるでしょう。

外国人雇用を成功させるには、採用方法だけでなく、在留資格の確認や法令対応、入社後の受け入れ体制まで考えることが重要です。

今回は、外国人材を採用する際の基本的な流れと、企業が押さえておきたい注意点を解説します。

人手不足対策として外国人材の採用が注目される理由

少子高齢化が進む日本では、企業の人材確保が重要な経営課題となっています。

特に製造業や介護、建設、宿泊業などでは、必要な人員を確保できず、既存社員への業務負担が増えている企業もあります。

こうした状況で、外国人材の活用は採用戦略を広げる選択肢の一つです。

ただし、外国人材を単なる人手不足の補充として捉えるのではなく、本人の能力や経験を活かし、長期的に活躍できる環境を整えることが大切です。

採用対象を広げるだけでなく、教育体制や職場環境を見直す機会として考えることが、持続的な人材確保につながります。

外国人材を採用する3つの基本ステップ

1. 採用目的と必要な人材を明確にする

まずは、どの業務で、どのような人材が必要なのかを整理しましょう。

例えば、製造現場での作業、専門知識を活かす技術職、海外取引に関わる業務など、仕事内容によって必要な技能や日本語能力は異なります。

採用前に確認したいのは、担当業務、必要な資格・経験、日本語でのコミュニケーション能力、教育担当者の有無などです。

「外国人材を採用すること」自体を目的にせず、現場の課題を解決するために必要な条件を明確にすることが、採用後のミスマッチ防止につながります。

2. 在留資格と採用方法を確認する

外国人材を雇用する際は、在留資格によって就労できる活動が異なる点に注意が必要です。

例えば、「技術・人文知識・国際業務」は、一定の専門性を必要とする業務を対象とする在留資格です。

一方、「特定技能」は、人材確保が困難な特定の産業分野で、一定の技能を持つ外国人材を受け入れる制度です。

また、「技能実習」は技能の修得などを目的とする制度であり、特定技能とは制度の目的や要件が異なります。

採用方法としては、国内在住の外国人材の募集、海外からの採用、適法な職業紹介事業者の活用などが考えられます。

どの方法を選ぶ場合も、採用予定の業務が本人の在留資格で認められているかを確認しましょう。

なお、一般に「就労ビザ」と呼ばれるものも、実務上は在留資格と在留期間、就労制限の確認が重要です。

【育成就労制度について】

なお、2027年4月1日からは、従来の技能実習制度に代わる「育成就労制度」が施行される予定です。

育成就労制度は、人手不足分野における人材育成と人材確保を目的とする制度であり、従来の技能実習制度とは目的や仕組みが異なります。

外国人材の採用を検討する企業は、新制度の受け入れ要件や経過措置についても、最新の情報を確認しておきましょう。

参考リンク:出入国在留管理庁「育成就労制度の制度概要・関係法令」

3. 入社後の受け入れ体制を整える

外国人材の採用では、入社後のフォローも欠かせません。

仕事内容や職場のルールを十分に理解できないまま働き始めると、認識の違いやコミュニケーション不足が生じる可能性があります。

例えば、作業手順を写真や図で説明する、専門用語を避けた分かりやすい日本語を使用する、相談担当者を決めるといった工夫が考えられます。

特に安全教育では、説明しただけで終わらせず、本人が内容を理解しているか確認することが重要です。

外国人材が安心して働ける環境は、日本人社員にとっても働きやすい職場づくりにつながります。

外国人雇用で注意したい法令対応と労務管理

外国人材を雇用する場合も、原則として日本の労働関係法令が適用されます。

賃金、労働時間、休日、安全衛生などについて、国籍を理由とした不適切な取り扱いをしないよう注意しましょう。

また、外国人材の採用時には、次の事項を確認することが重要です。

  • 在留資格・在留期間の確認: 在留カードなどで就労の可否や制限を確認する
  • 雇用条件の明示: 賃金や勤務時間、仕事内容などを本人が理解できる方法で説明する
  • 外国人雇用状況の届出: 対象となる外国人の雇入れ・離職時に必要な届出を行う
  • 社会保険・労働保険への対応: 加入要件に従って適切に手続きする
  • 安全衛生教育: 言語面にも配慮し、危険や作業手順を正しく伝える

さらに、特定技能1号では、法令で定められた支援計画の作成と実施などが必要です。

外国人材の労務管理では、通常の雇用管理に加えて、在留資格や制度ごとの要件を継続的に確認することが求められます。

【外国人雇用状況の届出に関する参考リンク】

外国人雇用状況の届出については、厚生労働省が対象者や届出方法などを案内しています。手続きの詳細は、公的機関の情報を確認しましょう。

参考リンク:厚生労働省「外国人雇用状況の届出について」

採用後の定着を見据えた人材活用が重要

外国人材の採用を成功させるには、採用人数だけで成果を判断しないことも大切です。

例えば、入社後の定着状況、業務習熟度、職場での相談件数などを確認することで、受け入れ体制の課題を把握しやすくなります。

また、文化や言語の違いを一方的に本人の問題とせず、企業側も説明方法や教育体制を改善していく姿勢が必要です。

採用戦略を考える際には、現在の労働市場や事業計画を踏まえ、国内人材の採用、外国人材の活用、業務効率化などを組み合わせて検討しましょう。

まとめ

外国人材の採用は、人手不足対策として検討できる有効な選択肢の一つです。

重要なのは、採用目的を明確にし、在留資格や制度の要件を正しく確認したうえで、安心して働ける環境を整えることです。

採用前の準備から入社後の教育・労務管理まで一貫して取り組むことで、ミスマッチを防ぎ、安定した人材活用につなげやすくなります。

外国人材の採用手続きや受け入れ体制づくりについてお悩みの方や、人手不足を解消するための採用方法、最適な人材確保・活用を検討されている企業様は、ぜひ一度ワークスタッフまでお気軽にご相談ください。貴社の状況に合わせた最適なプランをご提案いたします。

この記事を書いた人:ワークスタッフ ブログ編集部

総合人材サービスを展開する株式会社ワークスタッフのブログ編集部です。平成10年の創業以来培ってきた人材ビジネスのノウハウを活かし、企業の採用活動や人事労務に関する役立つ情報を、当社の経験を踏まえてわかりやすくお届けします。

人材確保戦略のそのほかの記事